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亡命っていうけど(#0316) [ニュース]

北朝鮮の兵士が韓国との境界線付近で同僚2名を射殺し、韓国側に亡命したというニュース。

推理小説の読み過ぎかもしれないが、この手の報道に接すると、正直なところ「本当に亡命なの?」と疑ってしまう。

つまり、「亡命」と見せかけて「スパイを送り込む」作戦なのではないかと思うのだ。もちろん、そんなことは韓国政府も承知の上だろう。亡命者の供述を鵜呑みにすることはないと思う。ただ、もしスパイを送り込むとすると、本来ならば「境界線」という舞台を用意する必要もなければ、「同僚(上司?)を射殺してきた」という状況設定も必要なく、偽名を使って普通に忍び込ませればいいだけの話だから、 わざわざこういう話をデッチ上げることもない。

となると、「もしスパイならば」という前提に立つと、軍人を送り込むことに意味があるのだと勘ぐりたくなる。

北朝鮮の軍人が亡命すれば、韓国政府および司法当局者は、民間人亡命時よりも入念な聞き取り調査をするだろう。それは「取り調べ」といっていいかもしれない。北朝鮮の現状、とくに軍部や特務機関などの情報を知ろうと躍起になるはずだ。そこで、そういう心理を利用して、このスパイが「ガセネタ」を韓国政府に摑ませるという作戦なのかもしれない。

亡命直前には、「6発の銃声が聞こえた」という、境界線警備兵のコメントもどこかのニュースにあったが、もし「演技」なら、銃を撃つだけで、同僚2名を射殺する必要はない。射殺はあくまでも亡命者本人の供述であって、何らその証拠はない。

それと、単独での亡命というのも怪しい。もしそれが本当なら、彼の残された家族はもはやまともな暮らしはできなくなるはずだ。家族がいないとか、「それでも仕方がない」と覚悟して亡命したと考えられなくもないが…。

とまあ、今回のような「身分を呈示しての亡命」は、「脱北」とは分けて捉えなければいけないのだな、と改めて考えさせられた。 こういうニュースは、続報がない場合が多いが、ぜひその「展開」を知りたいところだ。


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