SSブログ

#0021@タクシーの誘いを断れない「人」の問題 [ニュース]

国交省、タクシー券使用を2か月間禁止

http://www.so-net.ne.jp/news/cgi-bin/article.cgi?gid=mai&aid=20080613-570-OYT1T00333

この大臣は「本質」を見誤っているのか、あるいは故意に問題をすり替えているのか、とにかく意味不明なことを言う。

タクシー券制度をヤメても、何も問題は解決しない。タクシー側がアプローチを仕掛けてくる「接待」に対し、毅然とした態度で「ノー」といえるよう、職員を管理・統率することが喫緊の課題ではないのか?

そのための方策を講じずに、「とりあえずタクシー券をなくして……」なんて言うのは、大臣の職務怠慢だ。もしかして、職員にそういうモラルの改善を求めることすら、諦めてしまっているのか?

ところで、どうしてこういう問題が起きるのか、チョット考えてみたい。

ある官庁の職員Aは、本当にマジメで、国民の生活が向上するよう、本気で仕事に取り組んでいた。そのため、終電に到底間に合わない時刻まで仕事をすることが多く、しばしばタクシーで帰宅することもあったが、「自分が頑張れば何とかなる」との思いで仕事に励んでいた。

そんな日常を送っていたところ、ある晩乗ったタクシーの運転手から「お客さん、疲れたでしょ。ビールどうですか? つまみもありますよ」と言われた。こんな状況では、一般人でも「こりゃ、サービスがいいね」なんて、おそらく気軽にその「誘い」に応じてしまうかもしれない。しかし、その誘いこそ、税金のムダ使いの始まりとなる。

いつも忙しい職員Aでも、たまには終電前に帰れることもある。まさか、毎日タクシーを使うような状況ではないだろう。しかし、もし、退社のタイミングが終電に近い時刻だったとき、例のタクシーの「サービス」を思い出したらどうなるか?

「今から急げば終電に間に合う。でも、ちょっと時間を潰してタクシーで帰ろう。その方がラクだし……」

ということにならないだろうか? こうやって、タクシーの利用回数が増えてくるのではないか?

キックバックのごとき金品を受け取っていることは公務員として許し難い「犯罪」だが、自分の都合で税金を原資とするタクシー代をムダに使っているとすれば、それも詐取に近い行為といえる。今回のシミュレーションでは、「善良な職員でも落とし穴にハマる」という例で説明しているが、むしろ自分から進んで税金を詐取している職員もたくさんいるはずだ。そういうヤカラを教育し直すのは難しく、選挙のたびにコロコロと入れ替わる大臣の叱責なんぞ、まったく効果がないし、大臣もきっと本音では「どうせオレが言ってもダメだろう」と思っているに違いない。

しかし、だからといって脳天気な対応をされても困る。国民が納得する方策を望みたい。まずは、タクシーで帰宅した際の「帰りの電車賃分の金額」は、国庫に返還することを徹底させること。定期代を日割りで払えば済むことだ。それに、残業が毎日続くことが予測されるなら、始業時刻を早め、始発電車で出社させる。これなら、同じ時間働くのでも、タクシーの利用回数は減るはずだ。能力の低い職員のケツを叩いて能率を上げさせ、労働時間を減らすことも重要だが、人はそう簡単に進化しない。制度を変えて縛ることも必要だろう。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。