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#0170@映画「黒い雨」 [映画]

じわじわ現れる「黒い雨」の影響
公開:1989年(日本)
監督:今村昌平
主演:田中好子、北村和夫、市原悦子

広島原爆症の脅威をリアルタイムで描いた作品。広島では爆心地で被爆した人以外に、放射能雨によって原爆症になった人が多いといわれていますが、その雨を浴びたことでその後、悲しい人生を送ることになった女性を田中好子が好演しています。北村和夫、市原悦子のほか、小沢昭一、三木のり平、小林昭二など演技派が脇を固めており、味のある作品に仕上がっています。全編モノクロというところもいいですね。石丸謙二郎が木の枝でけんすいをやっていた場面では「この頃から筋肉自慢だったのか」と、ちょっと笑えましたけど。

ロケは岡山の山間部を舞台に行われたようですが、当時の様子を再現するのに木炭バスを使ったりと、情景作りに凝っていました。

この作品でワタシが感じたのは、「原爆症にむしばまれる恐怖」が、これほど底知れないものであったのか、ということです。わたしたちは、「事後」を知っていますので、原爆症に関するいろいろな「情報」を持っていますが、当時、広島や長崎で暮らしていた人たちは、原爆症がいったいどんな病気で、どのように進行するのか、あるいは発症するのかどうかすらわからない中で、毎日その恐怖に追い立てられながら生きていたのではないか、と考えられるわけです。
とはいえ、同情する以上のことはできないわけですけど……。


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