#0290@「理解」の使い分け [ニュース]
首相「沖縄にも徳之島にも」移転検討伝える(読売新聞) - Yahoo!ニュース首相は普天間問題に関し、マスコミの追及をかわすために、ついに「県外移転は党の公約ではない」などと言い出したようです。どうやら、マニフェストに「印刷」されているかどうかで、それは決まるということのようですね。発言は記録としては正規のものではないと。
では、党の公約である「沖縄の負担軽減」とは、いったい、何を以て「軽減」とするのでしょうか?
数年前、民主党は自民党の「マニフェストに数値目標がない」ことをあげつらっていましたが、では、民主党は、沖縄の「負担軽減」に関し、どのような数値目標を設定しているというのでしょうか?
基地の専有面積? ヘリコプターの発着回数? 飛行ルートの変更? 何の指標も示していませんね。
こういう「あいまい」な表現は、そもそも政治家の得意とするところではありますが、そういういい加減なことを言うから、あとで「詭弁で逃げざるを得ない」ハメに陥るんですね。
そんな首相の発言ですが、最近「これは問題だなぁ」とワタシが思う、その「あいまいな表現」は、首相がよく使う「理解」という言葉です。どうも「二枚舌」のように、この言葉を使い分けているようです。発言の「文脈」を読むと、首相が
「沖縄のみなさんに、ご理解をお願いしたい」
と言った場合の「理解」は、「政府のいう通りにしろ」という意味ですが、
「沖縄のみなさんのお気持ちも理解しております」
と言った場合の「理解」は、「一応、あなたたちの気持ちも知ってますよ」という程度の意味合いに過ぎません。理解したからといって、何かしら具体的な行動を起こすわけではないということですね。
つまり、同じ言葉を、「自分用」と「相手用」で使い分けている、ということのようです。そうした「話法」によって、詭弁を詭弁として受け取られないよう、うまく工夫しているわけですね。
もっと、「普通」に「具体的」に話すことはできないんですかね。ここまで来ると、「政治家だから表現があいまいなのだろう」という評価を通り越して、「ほかに表現方法を知らないのではないか?」と勘ぐってしまいます。
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