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#0151@映画「DUMBO」 [映画]

この時代にカラーのアニメですよ
ウォルトディズニーの映画「ダンボ」を見ました。ご存じ、耳の大きな子象が空を飛ぶ物語です。
dumbo01.jpg
監督:ベン・シャープスティーン
公開:1941年(アメリカ)

今どきの子供はどうか知りませんが、ワタシが子供の頃、このダンボの話を絵本などで読んだ人はわりと多かったと思います。
でも、ワタシ自身は又聞きだったのか、正確なストーリーを知らないまま、大人になりました。まあ、仮に絵本を読んでいたとしても、ちゃんと憶えていたとは思えませんが。

とまあ、そんな感じですので、この映画が、太平洋戦争が始まった1941年に公開されたことも、原作が存在することも、つい最近まで知りませんでした。

日本でも、この時期にはいわゆる「アニメーション」というのはすでに制作されていたようですが、はたしてダンボほどのクオリティがあったかどうかは疑問です。今のレベルで見ても、かなり「なめらかな動画」です。こんなカラーのアニメを、劇場とはいえ、一般人が見られたわけですからね。アメリカ人がディズニー映画を大事にするのがなぜなのか、少しだけわかったような気がします。

ワタシが個人的に惹かれた部分は、映画の主人公である「子象のダンボ」と「母象のジャンボ」が、いっさいセリフをしゃべらないことです(ほかの動物はしゃべります)。
セリフではなく、仕草や表情で気持ちを表しているんですね。映画を見る子供に内容を理解させるのに、非常に有効な手法と思われますが、逆にその分、動画としてのクオリティの高さ(表情の変化をうまく見せること)が要求されます。そのあたりはよくできているなぁ、と感心しました。

「ダンボ(DUMBO)」は英語では「ばか、まぬけ」という意味があるようで、これは子象を揶揄する意味で使われたとされています。
しかし、おそらくそれだけではないでしょう。母象に「ジャンボ(JUMBO)」という名前を付けていることから、「ジャンボ」と「ダンボ」の語呂合わせも含まれていると思われます。「JUMBO」は、ロンドン動物園に実在した象の名前です(後にアメリカに送られました)。1882年に、アフリカからロンドンに連れてこられたようです。もともと、スワヒリ語のあいさつである「ジャンボ」に似た発音の言葉を、イギリス人が象の種類、あるいは「大きいモノ」を表す言葉と勘違いして、象をこの名前で呼ぶことにしたそうです(航空機のジャンボジェットの由来もココにあるようです)。

時期的に考えても、映画に登場する象の名前が「ジャンボ」であるのは、おそらく偶然ではないでしょう。当時のアメリカ人にとって、「ジャンボ=象」といってもいいぐらい、その知名度は高かったはずで、「ダンボ」という映画タイトルが「象に関係していそうなもの」であることを連想させるのに役だったはずです。

というわけで、この「ダンボ」は、今どきのアニメのようにスペクタクルな演出はありませんが、逆に安心して見られる作品といえるでしょう。親子でのんびり見るといいですね。


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