#0054@どうぶつ奇想天外終了 [テレビ番組]
TBS長寿番組「どうぶつ奇想天外!」に幕(サンケイスポーツ) - Yahoo!ニュース
そうか、終わってしまうのか、というのが率直な感想。
今の時間枠(関東では日曜夜8時~)になってから、ほぼ毎週見るようになったが、前作の「わくわく動物ランド」のころから、ちょくちょく見ていた。
かつては「やや地味」な印象のある番組で、司会のみのもんたの個性もそれほど強調されていなかった。野生動物を主役にした「ドキュメンタリー」の要素が強かったからだ。
それが、昨今のペットブームに便乗しようとしたところから、ちょっと様相が変わってきた。
もともと、TBSは海外の野生動物に関する番組を得意とする局で、あるタレントの証言によると、かつては海外のプロダクションから「映像」を買い取ったり、あるいは海外のスタッフに撮影させたものを多用していたそうだ。そのおかげで、日本人になじみのないインパクトのある映像を流すことに成功したといえるだろう。
しかし最近は、番組全体の「中身」の部分で、個人的には「バラエティ化」していると感じていた。まず、登場するタレントの数が増えた。それに、別番組のいわゆる「番宣」のためのゲスト出演が増えた(この手法は、最近のTBSのほかの番組にも見られるが、あまりにも露骨すぎて、嫌悪感を覚えるほど)。
もともと「どうぶつ~」はロケ映像が多い番組なので、スタジオの芸能人が映ったりトークしたりする場面(時間)は少ないはずだが、出演者が増えれば、それだけ登場カットが増えるから、視聴者が見たい「動物」があまり映らなくなる。そうやって「人」が映りすぎると動物番組の存在価値は低減してしまうように思える。
それと、子供を意識しすぎたのか、ペットの「かわいい映像」に重きを置きすぎた面も否めないだろう。よくメディアの世界では「女、子供に人気のあるコンテンツを作れ」といわれ、それが業績を伸ばすコツのようにいわれているが、もともとペットの番組やお笑いタレントが出る番組を見たい人は、おしらく「どうぶつ~」を見ていないと思われ、個人的にはこの「方針転換」は逆効果だったと思える。泉ピン子や川島なお美の犬を見たいと思う視聴者がどれほどいたのか疑問だ。
むしろ、これまでは裏番組の「NHK大河」の平均視聴率が、ここ数年、あまり上がらなかったことが幸いし、そのおかげで、ある程度安定した視聴率を保っていたとはいえないだろうか? だから、たまたま「篤姫」がヒットしてしまったことで、「その反動を食らった」と考えられる。
もちろん、最近は野生動物の番組が増えてきたため、独自性を主張するのが難しくなってきたこともあるだろう。番組が増えるとどうしても人気は「分散」する。事実、自分自身も1週間に10番組以上の「動物番組」を見ている。
そういう意味では、TBSの局側がコメントしているように「番組の使命は終わった」といえるのかもしれないが、ただ、おそらくこれまで構築した「海外の映像を入手するノウハウ」は、何かの形で生かされるはず。それがどんな番組で生かされるのか? ちょっとだけ楽しみにしている。
コメント 0